師匠 鈴木丈織のベネフィットドクター㉑

経営参謀に欠かせないマインド・スキル・センスの構築
好かれ、頼られるリスニング・スキル(2)

3)あいづちの打ち方

 無表情・無反応・無感動な聞き手では会話が途切れてしまいます。次のようなあいづちをタイミングよく打つと、お客様も話やすくなります。気の利いたあいづちをタイミングよく打つコツをつかみましょう。

<あいづちの種類>
[同意] はい、そうですね、同感です、なるほど、ほんとです、うなづく動作など
[同調] まあまあ、それは大変でしたね、残念です、お気の毒です、など
[驚き] へぇー、ほんとうですか、すごいなぁ、さすがですね、など
[誘い] とおっしゃいますと、それから、それで、次は、など
[感心] まあ、よかったですね、すばらしい、何よりです、拍手など
[疑問] えっ、どうして、まさか、そうなんですか、など
[転換] ところで、実は、それはさておき、別件ですが、など

(1)同意・受容

 「はい」やうなずく動作で、相手の話はすべて聞き漏らさず、飽きることなく受け止めていることを示します。「そうですね」「同感です」「そうなりますね」などはっきり示すことで、言葉だけでなく心でしっかり聴いていることを伝えます。

(2)同調・同情

 相手の心配事、頭痛のタネという話には同調や同情を示すことです。「まあ、それは大変ですね」「お気の毒です」など。そして、同情の後に「大変でしたね。でも佐藤さんなら…でしょう」と、励ましの言葉も忘れないことです。

(3)驚き

 ウソ、偽りなく本心から感動することが大切です。そして「へぇー、そうですか」「それは、全然知りませんでした」「なるほどねぇ~」などと、新鮮な驚きを素直に伝えること。相手はもっと得意になって話してくれます。

(4)誘い

 話を受け止めるだけでなく、相手に催促してもいいのです。「それで?次は?」「とおっしゃいますと」「それからどうなったんですか」など。もっと聞きたいという気持に応えようとして話を続けてくれます。

(5)感心

 思わず拍手した、というように相手のすばらしいでき事を一緒に喜び、感動する気持を伝えることです。「まあ、よかったですね」「すごいなぁ」「さすがですね」「たいしたものですね。とても真似できませんよ」など大きく感心してあげることです。

(6)疑問

 分かってないのに、分かったフリをするのはよくないことです。理解できない言葉や疑問点が生じたら、正直に質問すればいいのです。「えっ、どうしてですか」「では、どうすればいいのでしょうか」質問は、よく聴いてしっかり理解したいという気持を示します。 『そうか、そこがポイントなんだよ』とますます力を込めて話してくれるでしょう。ただし、「えっ、それはおかしいですよ」と質問ではなく反論になってはいけません。否定されたお客様はそれ以上話したいとは決して思いません。

(7)転換・発展

 「ところで、この点はどうなんでしょうか」「実は、これもなんですが」など、視点を変え、さらに話を発展させるように言うと効果的なときもあります。これもタイミングを間違えると、「それまでの話よりこっちはどうなんだ」と聞き手のワガママでせっかくの話の腰を折ってしまうことになりかねません。