「人生は一箱のマッチに似ている。
重大に扱ふにはばかばかしい。重大に扱はなければ危険である」
芥川龍之介(作家)
今、私たちは生きているのですから、今を大切にすればよいのです。
「明日は明日の風が吹く」という楽観的な見方は、私たちの焦る心を包み込んでくれます。
しかし、一方で「明日こうなりたい」という希望の気持ちを、心のどこかにもっていないと
人間は生きていけません。
今日を大切にする楽観的な気持ちと、明日への高らかな期待。
人間は常にこの狭間で揺れ動いているのです。
この言葉は人生の両極の考え方を示しています。
菊池寛に「人生を銀のピンセットで弄んでいる」と評された彼ですが、
絶えず現実の再構成に努めました。