「およそ小人のつね、大なる事を欲して、小なる事を怠り、できがたき事を憂いて、できやすき事を勤めず、それゆえ、ついに大なる事あたわず」 二宮尊徳(農政家)
彼は、毎日、朝早くから夜まで領内を見回りました。農家には“尊徳の覗き穴”とよばれる節穴があって、その穴から一軒ずつ家の中をのぞいて、農民の暮らしぶりをチェックしたといいます。
彼が、さまざまな農民たちとの接触のなかで経験的に知り得たことです。
足下の些細なことをおろそかにする一方で高望みをしたり、簡単なことをいい加減に扱う一方で困難な課題の難しさを嘆いたりしていては、いつまでも大きなことは成し遂げられないのです。本当に頼りになる人、大人物は、決して小さなことを軽んじないものです。
今すべきは今、明日でよいことは明日なのかもしれません。