平成27年度与党税制改正大綱の概要(3)

平成27年度与党税制改正大綱の概要(3

平成27年度税制改正大綱の主な消費税、車体課税関連は次のとおりである。

【消費税率10%への引き上げ時期の変更等】

・消費税率10%への引き上げの施行日を平成27年10月1日から平成29年4月1日に変更し、景気判断条項を削除する。

・請負工事等に係る適用税率の経過措置の指定日は平成28年10月 1日とする。

・消費税率引き上げの施行日の変更にあわせ、消費税転嫁対策特別措置法の期限を平成30年9月30日とする。

【国境を越えた役務の提供に対する消費税の課税の見直し】

・国内外の事業者間で競争条件をそろえる観点から、国外事業者がインターネット等を通じた電子書籍・音楽・広告の配信等の電子商取引に消費税を課税することとし、平成27年10月1日から施行する。

・取引の内外判定基準を「役務の提供に係る事務所等の所在地」から「役務の提供を受ける者の住所地等」に見直す。

・課税方式について、事業者向け取引はリバースチャージ方式(サービスの受け手に納税義務を課す方式)を導入し、消費者向け取引は国外事業者が申告納税を行う方式とする。

【外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充】

・商店街やショッピングモール等に設置された「免税手続カウンター」に、各免税店が免税手続きを委託した場合は、各店舗の免税手続きをまとめて行うことができる制度を創設する。

・免税販売の要件である購入下限額(一般物品1万円、消耗品5千円)は、「免税手続カウンター」において複数店舗の購入額を合算した額により、判定できることとする。

【車体課税の見直し】

・エコカー減税(自動車重量税・自動車取得税)について、平成32年度燃費基準への切り替えを行うとともに、平成27年度燃費基準によるエコカー減税対象車の一部を引き続き減税対象とし、新たな減税枠を設ける拡充措置を講じる。

・軽自動車税について、平成27年度に新規取得した軽自動車(新車に限る)に対して、環境性能に優れた軽自動車に対する軽課措置を導入する。また、二輪車の税率引き上げは、適用開始を 1年間延期し、平成28年度分からとする。