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鉄道・バスにICカードでの「1円単位運賃」を導入

来年4月の消費税率引き上げに伴う公共交通機関の運賃改定について、
国土交通省は鉄道・バス事業者にICカード利用での「1円単位運賃」の導入を認めることを明らかにした。

 

これは、現在10円単位となっている鉄道・バスの運賃について、消費税率引き上げ分を
より正確に転嫁するため、ICカード利用の場合は1円単位とするもので、
券売機による現金運賃は少額硬貨の扱いなど利便性を考慮し、10円単位のままとなる。

 

また、地域や事業者によってICカードの利用状況に差があるため、全国一律の導入ではなく、
国交省に申請した事業者の運賃に適用される。
鉄道・バスでのICカード(定期以外)利用割合は、首都圏が約8割と高い一方で、
関西圏は約4割であり、主にICカードの利用割合が高い首都圏の事業者(JR東日本など)
で導入される見通しだ。

 

「1円単位運賃」を導入した場合の取扱いとしては、ICカード運賃が
現金運賃以下となることを基本として、
事業全体で108/105以内の増収に収まるように、
鉄道、バスの利用特性を踏まえて端数処理を行う。
鉄道の場合、例えば現行150円の運賃は消費税率引き上げ後、ICカード運賃が154円となる。

現金運賃は「切り上げ」を認め160円とし、定期運賃の割引などにより
108/105以内の増収に収まるように調整する。

 

 一方、バスの場合は、現金利用の割合が高く、
定期運賃による調整余地が小さいことなどを踏まえ、
「四捨五入」が基本となる。例えば、現行150円の運賃の場合、
現金運賃は154円を四捨五入した150円となり、
ICカード運賃は現金運賃より高くできないため150円とする。

 

また、200円の場合は206円なので、
現金運賃は四捨五入した210円、ICカード運賃は206円となる。