法人と個人どちらが良い⑧
さて法人と個人どちらが良い⑧にして、やっと本業の税金での有利不利の考え方についてお話させていただきます。
個人事業を法人化した場合、大きく異なるのが、法人の場合、自分の役員報酬が法人の経費になることです。
お一人で個人事業をしていた方が、法人化して個人事業として利益だった額を、役員報酬とした場合、非常に簡単に示すと、以下のようなことになります。
個人事業 : 売上-経費=利益(例300万円) ←この利益に税金がかかります。
法人 : 売上-経費-役員報酬(300万円)=利益0円 ←税金かかりません※1
役員報酬300万円に税金がかかります。
※1 利益0円でも法人道府県民税及び市区町村税が最低でも7万円かかります。
仮に上記のような場合、税務のメリットを考える場合、まず役員報酬である給料には、給与所得控除と言う、サラリーマンの経費みたいなものを考慮して、収入からひけるものがあります。その額を個人事業主の利益からは引けなかったものが、法人化して役員報酬と言う形で給料を取ると、引けるという制度があります。
300万円の役員報酬は、その給与所得控除と言うものを引くと、192万円になります。
この192万円から、社会保険料控除とか生命保険控除とかをひいて税金を計算しますが、まずは税金のみの比較をします
次回のコラムでは、この例でどのような税金の違いが出るか、ご説明いたします。
(給与所得控除の額 国税庁HP)
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1410.htm