どうする!?個人で開業!!52

法人と個人どちらが良い⑤

 

前回コラムの続きです。

社会保険に加入せず、国民健康保険と国民年金に加入して保険料を支払うのと、個人事業であれ法人であれ、社会保険に加入し、健康保険と厚生年金の保険料を支払う場合、個人負担は、社会保険に加入した方が安くなります。(前号コラム参照)

 

でもここで曲者なのは、あくまでも個人の負担する保険料です。

 

社会保険料の、会社負担(個人事業主の場合、事業主負担)は、おおむね個人負担分と同じ額だけあります。

 

あくまでもこのネタは、社会保険料の支払いにポイントを絞っておりますが、さすがに保険を受ける給付の方も書かないと、きちんとしたものを書いていないぞ、とご指摘を受けてしまいますので、軽く書きておきますが、支払う保険料が多い社会保険は、国民健康保険・国民年金に比べてメリットが多いのが当然です。特に厚生年金は、国民健康年金よりも、年金をもらう段階になれば、今の制度のもとにおいては、比べ物にならないくらい給付が多いのが当然です。

 

しかし、今注視しているのは保険料の支払いです。

それこそ、個人事業であろうと法人であろうと、商売を始めた当初に資金が足りないという状態は、ある意味普通です。その資金が足りない状態で、必要なものであるとはいえ、保険料の支払いが倍になる可能性があるというもの。この制度に関しては、直接的な商売とは切り離し、個人事業で行くのか、法人化するのかをきちんと考える必要があります。

 

再度、社会保険の加入義務を書いておきます。

・個人事業の場合・・・常時5人以上の従業員を雇った場合

・法人の場合・・・すべての事業者で原則加入

(参照:日本年金機構)

http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=1962

 

社会保険の保険料問題は、創業当初には、かなり切実な問題であります。事業形態を決める際には、よくお考えいただければと思います。