法人と個人どちらが良い②
個人事業で商売をしていくのか、法人化して商売をしていくのか、何を優先して考えるかはそれぞれの方によって大きく異なります。コラムの前半に書いてあるから、それが優先事項とは考えないでください。お願いいたします。
個人事業でも法人化でも、考えなければならない最優先事項は、商売を続けていくことです。商売を続けていくために、最善の方法を考えるのが、個人事業でも法人化でも大事になります。
法人化を検討される相談に来る方で、少なくないのが取引先(売上先)からの依頼があります。最近は少なくなってきましたが、10年以上前ですと、法人でないとある一定額以上の取引はしてくれない場合がかなりありました。このようなケースでは、法人化による諸々のデメリットを考えても、売上(利益)が増えるのであれば、法人化する必要度が高いと思われます。
もちろん確実に売上が増えるとは限りませんが、多くの場合、法人化によるコスト増は、売上増加により吸収できるので、法人化を考えるべきと言うことになります。
また、日本人独特の考え方でもありますが、法人は信用度・信頼度が高いということがあります。
インターネットを介しての商売や集客をしている場合、個人名(屋号)で名称をうたい、振込先口座が個人名であるよりも、株式会社なんたらと銘打っていて、振込口座も会社名ですと、特に一般の方からの信用度・信頼度が上がります。
このようなケースですと、前回のコラムで書いた、売上1,000万円云々の前に、法人化を早い段階で検討する必要があります。
ただし、資本金が1円で会社が作れるようになった今、信用度・信頼度はあくまでもイメージになってしまっています。商売形態によっては、法人化による信用度・信頼度は一切変わらないので注意が必要です。