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◆◆電子記録債権のインフラ「でんさいネット」が稼働開始◆◆

紙の手形を発行しなくてもよい時代がいよいよやってくるようです。
2月18日、電子記録債権の普及を担うインフラである「でんさいネット」が本
格的な稼働が始まりました。

電子記録債権は、ただ単に手形を電子化したものと考えてしまうことが多い
かもしれませんが、これは「手形や売掛債権の問題点を克服した新たな金銭債
権」です。

その発端は2003年のIT戦略本部の決定までさかのぼり、2007年に電子記録債
権法が成立しました。「でんさいネット」にはすでに全国の491の金融機関が
参加しています。

「でんさいネット」が期待されているのは、この仕組みのメリットとともに、
インターネットバンキングの普及という環境が整ってきた背景があるからでし
ょう。

「でんさい」のメリットとしては、支払い側には(1)手形発行事務が軽減さ
れること、(2)手形の紛失・盗難などのリスクが軽減されること、(3)印紙税が
かからないなどがあります。また、納入側では手形のように金融機関に持ち込
むことなく、期日に自分の口座に資金が振り込まれますし、割引もできます。
また、その債権を分割して譲渡することができますので、手形よりも利便性が
あります。

手形は使う業種と使わない業種に分かれる傾向がありますが、「でんさい」
はこれまで手形を使わなかった、つまり振り込みで決済を行っていた多くの業
種にも使える点が注目されます。

振り込まれるまで資金化できない多くの売掛債権を「でんさい」により資金
化することができ、資金繰りに苦しんでいる企業には改善のよい機会が生まれ
る可能性もあるでしょう。

「でんさいネット」を利用するには取引銀行に登録することが必要ですが、
すでにインターネットバンキングを利用している事業者の方々にとっては導入
の敷居も低く、十分に検討してみる価値はありそうです。

「でんさいネット」の詳細は、株式会社全銀電子債権ネットワークのホーム
ページをご覧ください
http://www.densai.net/